スクリーンプレイ ScreenPlay システムメッセージ [銀の月動画計画]

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総セリフ数： 598
キャラクター数： 36 人

 ◆第１話シーン0 1

キャラ毎のセリフリスト

BGON ナレ BGOFF 女性１ SEON 男性１ 女性２ 男性２ 男性３ SEOFF 女性３ 男性４ 女性４ 女性５ 男性５ 女性６ 男性６ 女性７ 男の子 女の子 男性７ 女性８ 男性８ 女性９ 男性９ 女性１０ 男性１０ 女性１１ 男性１１ 女性１２ 男性１２ 女性１３ 女性１４ 女性１５ 男性１３ 男性１４

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※第１話シーン01 に登場する人物
BGON 　ナレ　 BGOFF 　 女性１ 　 SEON 　 男性１ 　 女性２ 　 男性２ 　 男性３ 　 SEOFF 　 女性３ 　 男性４ 　 女性４ 　 女性５ 　 男性５ 　 女性６ 　 男性６ 　 女性７ 　 男の子 　 女の子 　 男性７ 　 女性８ 　 男性８ 　 女性９ 　 男性９ 　 女性１０ 　 男性１０ 　 女性１１ 　 男性１１ 　 女性１２ 　 男性１２ 　 女性１３ 　 女性１４ 　 女性１５ 　 男性１３ 　 男性１４ 　

○第１話シーン01
BGM ON「」(W01-001)
ナレ「わたしのすきなひと　シーン１　ちがう」(W01-002)
BGM OFF「」(W01-003)
BGM ON「」(W01-004)
女性１M「今日は着物を着た。」(W01-005)
女性１M「一人で着たからちょっと変かもしれないけど。一生懸命着物を着た。」(W01-006)
女性１M「いつもの自分と違う自分になりたかったからだ」(W01-007)
女性１「…やっぱり私も悪かったかな…」(W01-008)
女性１M「一週間前のけんか」(W01-009)
女性１M「理由はほんの小さな事だったんだけど」(W01-010)
女性１M「私もあの人も頑固だから一言が言えなかった」(W01-011)
女性１「ごめんなさい」(W01-012)
女性１「うう、あの人の前じゃなければこんなに簡単に言えるのに…」(W01-013)
女性１M「でもね、でもね。貴方だって悪いのよ」(W01-014)
女性１M「あの時、けんかの後ちょっとだけでいいから笑ってくれれば、いぢっぱりな私も素直になれたのに」(W01-015)
女性１M「けんかは嫌。でも我慢はもっと嫌」(W01-016)
女性１M「我慢を続けていたら外に出せなかった嫌な思いが少しずつ心に降り積もって、その積もった嫌な思いが火薬になって心の中でいつか爆発してけんかなんかじゃ済まなくなって」(W01-017)
女性１M「終わりになっちゃう。そんな気がするの」(W01-018)
女性１M「あやまりたい。貴方にごめんなさいって言いたい」(W01-019)
女性１M「でも素直になれないから…だから私は着物を着ることにした」(W01-020)
女性１M「いつもと違う自分になりたくて、朝早く起きて一生懸命着物を着た」(W01-021)
女性１M「昔から着物を着るといつもとは違う気持ちがしたから」(W01-022)
女性１M「落ち着きがないって良く母さんに叱られる私も、何故かお稽古事で着物を着ると静かな気持ちになれた」(W01-023)
女性１M「だから…着物を着て違う自分になったら素直になれそうな気がしたの」(W01-024)
女性１「で、でもこの着物似合ってなかったらどうしよう！？」(W01-025) （バタバタしてる感じ）
女性１「おとっときの着物にしようと思ってまだ袖通した事ないのにしたから、似合ってるかどうか全然わからなかったんだわ！」(W01-026) （バタバタしてる感じ）
女性１「あああ、やっぱり赤い方が良かったかしら！それとも水色の方が…」(W01-027) （バタバタしてる感じ）
SE ON「ドッカン」(W01-028) （人とぶつかる音）
女性１「わ！！」(W01-029)
女性１「ごめんなさい！」(W01-030)
女性１M「ぶつかった人は彼だった…」(W01-031)
女性１「あ…」(W01-032)
女性１「ど、どうしたのその格好…いつもジーパンなのに」(W01-033)
女性１M「彼は背広でビシッときめていた」(W01-034)
男性１「いや…」(W01-035)
女性１「そっか。貴方も違う自分になりたかったのね」(W01-036)
男性１M「そう、俺はいつもと違う自分になりたかった。そうすれば素直になれると思ったからだ」(W01-037)
ナレ「二人は笑いながらお互いの手を取った」(W01-038)
女性１「ごめんね」(W01-039) （同時）
男性１「ごめんね」(W01-040) （同時）
BGM OFF「」(W01-041)
BGM ON「」(W01-042)
ナレ「わたしのすきなひと　シーン２　かわいい」(W01-043)
BGM OFF「」(W01-044)
BGM ON「」(W01-045)
女性２M「かわいいってすごく曖昧な言葉だと思う。」(W01-046)
女性２M「美人って言うのはなんとなく理解（わか）るけど、かわいいって言うのはどうも信用できない」(W01-047)
女性２M「でも…」(W01-048)
ナレ「大学のキャンパスにあるベンチで男性と二人で話している」(W01-049)
SE ON「」(W01-050)
女性２「かわいいって本当に当てにならないわよね」(W01-051)
男性２「どうして？」(W01-052)
女性２「美人って言うのはなんとなくわかるのよ。ああ、こんな感じかなって」(W01-053)
男性２「うん」(W01-054)
女性２「でもね、かわいいって言うのは幅があり過ぎるのよ」(W01-055)
男性２「そうかな」(W01-056)
女性２「かわいいって言葉は本当に曖昧なの。だってかわいいってどんなものにも使えるじゃない」(W01-057)
ナレ「二人はベンチから立ち、歩き始める」(W01-058)
女性２「かわいい花。かわいい鳥。かわいいマンホール」(W01-059)
男性２「マンホールって可愛いかな」(W01-060)
女性２「人それぞれよ。でも美しいマンホールよりは違和感なかったでしょ？」(W01-061)
男性２「まあ、美しいマンホールなんて言う人は珍しいけど」(W01-062)
女性２「かわいいマンホールって言う人くらいはいるかもしれないじゃない？」(W01-063)
男性２「いるかな」(W01-064)
女性２「いるわよ」(W01-065)
女性２「現に私はいつもこのマンホールを見て健気でかわいいなって思ってたもの」(W01-066)
男性２「マンホールが？」(W01-067)
女性２「だって、どれだけみんなに踏まれても文句ひとつ言わず佇んでるのよ」(W01-068)
男性２「そう言われればそうだね」(W01-069)
女性２「私、かわいいって言葉には実は特別な意味はないんじゃないかと思ってたの」(W01-070)
女性２「ほら、なんと評価していいかわからないものはまずかわいいって言っておけばまるく収まるじゃない」(W01-071)
男性２「例えば？」(W01-072)
女性２「例えばお隣の新婚夫婦に赤ちゃんが生まれて、その顔を見た時の感想は…」(W01-073)
男性２「かわいい赤ちゃんですね」(W01-074)
女性２「大学の校舎内で理事長が真っ白い犬を連れて散歩してたら」(W01-075)
男性２「かわいい犬ですね」(W01-076)
女性２「お買い物に行ってデパートのショウウィンドウにペンギンのぬいぐるみがあったら…」(W01-077)
男性２「かわいいペンギンですね」(W01-078)
女性２「ほらね」(W01-079)
男性２「なるほど」(W01-080)
女性２「だからね。私、かわいいって言葉は信用出来ないってずっと思ってたの」(W01-081)
女性２「自分でも１９年間適当な時に適当なところでかわいいを連発してたんだもの」(W01-082)
女性２「誰かにかわいいって言われても、ああこれは一応会話を繋ぐ為のリアクションだな。この場を適当に和ませようと思ってかわいいって言ったんだなって」(W01-083)
女性２「だから、誰にどんな場面ででかわいいって言われても何の感動もなかったしいつも聞き流してたわ」(W01-084)
女性２「かわいいって言われてもちっともときめかなかったし嬉しくもなかった」(W01-085)
女性２「でもね。最近ちょっと考えを改めたのよ」(W01-086)
男性２「どうして？」(W01-087)
ナレ「女性が男性に振り返る」(W01-088)
女性２「ね、私の事どう思う？」(W01-089)
男性２「かわいいよ」(W01-090)
女性２M「私は思わず後ずさってしまった」(W01-091)
男性２「どうしたの？」(W01-092) （唖然とした感じ）
女性２「駄目なの」(W01-093) （大きめの声で恥ずかしがりながら）
女性２「どうしてかしら。他の誰に言われてもなんとも思わなかったのに」(W01-094) （恥ずかしがりながら）
女性２「どうして貴方のかわいいだけ、こんなにどきどきするのかしら」(W01-095) （恥ずかしがりながら）
男性２「大丈夫？顔が真っ赤だけど」(W01-096)
女性２「大丈夫じゃないけど、でもね」(W01-097)
女性２「ずっとこんな風にどきどきしていたいとも思うのよ。変ね」(W01-098)
ナレ「男性のグループの一人が女性に向かって言う」(W01-099)
男性３「よ、今日もかわいいね」(W01-100)
女性２「やっぱり何ともなかったわ。どうしてかしら」(W01-101)
男性２「理由はゆっくり考えればいいよ」(W01-102)
男性２「これから毎日かわいいって言わせてもらうと思うから」(W01-103)
女性２M「心臓が大爆発しちゃわないようにきをつけるわ。」(W01-104) （恥ずかしがりながら）
SE OFF「」(W01-105)
BGM OFF「」(W01-106)
BGM ON「」(W01-107)
ナレ「わたしのすきなひと　シーン３　あいたい」(W01-108)
BGM OFF「」(W01-109)
BGM ON 「」(W01-110)
女性３M「わたしには恋人がいる」(W01-111)
女性３M「ほとんど会えない恋人だ」(W01-112)
女性３M「彼はまんが家で１年のほとんどを渡しではなく机と過ごしている」(W01-113)
女性３M「さすがに最近はちょっと…つらい」(W01-114)
SE ON「電話」(W01-115)
女性３「また電話に出ないつもりね」(W01-116)
女性３「そりゃ編集さんからの電話は受けたくないでしょうけど。私からの電話はどうするのよ！せめて留守番電話にしろ！！ばかものーっ」(W01-117) （怒りながら）
女性３M「会えないってこわい。だって会えないうちに貴方に何が起こっているのか分からない
女性３M「今仕事なのかそれとも本当は違う誰かと会っているのか、全然分からないんだもの」(W01-118)
女性３「仕事場の前で待ち伏せてやろうかしら」(W01-119)
女性３M「それも駄目ね。だってきっと先客がいるわ」(W01-120)
女性３M「以前彼に３週間近く連絡がとれなくて、どうしようもなくて彼の仕事場兼住居のアパートまで行った時、編集さんがドアの前で座っていた」(W01-121)
女性３「編集さんって大変なのね」(W01-122)
女性３M「会えないと禁断の一言を口にしてしまいそう」(W01-123)
女性３「私と仕事と、どっちが大事なの？」(W01-124)
女性３M「男の子はこの一言が本当に本当に苦手らしい」(W01-125)
女性３M「どの雑誌を見てもその一言が男にとっていかに非常か書き連ねてある。」(W01-126)
女性３M「でもね。それを言わなきゃならない女の子の気持ちは。どうなるの」(W01-127)
女性３「恋人はサンタクロースって歌にはあるんだけど。恋人はまんが家っていうのは格好つかないわね」(W01-128)
女性３「自由業の彼って時間の融通きくからうらやましいわって言うけど。」(W01-129)
女性３「全然逆よ！」(W01-130)
女性３「自由業っていうのは仕事に区切りがないってことなのよ。会社勤めみたいに決まったお休みもないし。就業時間もない」(W01-131)
女性３「去年だって！その前だって！」(W01-132)
女性３「バレンタインデー、クリスマスはおろか。私の誕生日さえ一緒にいられなかったのよ！！」(W01-133) （バタバタした感じで）
女性３M「会いたいの。それだけなの。難しい理屈なんてないの」(W01-134)
女性３M「女の子の幸せは好きな人と一緒にいられることなの」(W01-135)
ナレ「女性ハッとする」(W01-136)
SE ON「ピンポーン、ピンポーン」(W01-137)
女性３「ひょっとしてそう思っているのは私だけ･･･？」(W01-138)
女性３「うるさいわねー！今重大な事考えてるのよ！新聞の勧誘ならうちはザ・テレビジョンがあるからＧコードもばっちりいよ！」(W01-139)
SE ON「カチャ」(W01-140) （ドアの開く音）
SE ON「パタン」(W01-141) （ドアの閉じる音）
男性４「ごめんね、夜遅くに」(W01-142)
男性４「あ、ひょっとして寝る前だった？ごめんねすぐ帰るから」(W01-143) （困った感じで）
女性３「ど、どうしたの･･･？」(W01-144)
男性４「会いたかったから」(W01-145)
男性４「本当は締切明日までなんだけど、でも何かどうしても会いたくなっちゃって。編集さんまいて何とか出てきたんだ」(W01-146)
男性４「ごめんね、すぐ帰るから」(W01-147)
女性３「待って」(W01-148)
女性３「ね、カフェ・オレ一杯だけ飲んでいかない？
ナレ「男性少し考えて」(W01-149)
男性４「うん」(W01-150)
女性３M「私が貴方に会いたいと思っていたのと同じくらい、貴方も私に会いたかったのね」(W01-151)
女性３M「忙しいのにごめんね。変な事考えてごめんね。」(W01-152)
女性３M「でもね、女の子はいつも不安だから会いたいと思ったら会いにきてね」(W01-153)
女性３M「わたしはいつでも貴方に会いたいから」(W01-154)
女性３M「それだけで世界で一番しあわせになれるから」(W01-155)
BGM OFF「」(W01-156)
BGM ON「」(W01-157)
ナレ「わたしのすきなひと　シーン４　としした」(W01-158)
BGM OFF「」(W01-159)
BGM ON「」(W01-160)
女性４M「わたしは２ヶ月前失恋した。年齢の事で失恋した」(W01-161)
女性４M「私の実家はパン屋でかなり忙しい」(W01-162)
女性４M「と言っても、私は現在ＯＬでパン屋は人手が足りない時に少し手伝っている程度」(W01-163)
女性４M「いつも忙しい店だが、パンの他にケーキも作っているため、クリスマスを控えた１２月はそれに輪をかけて壮絶に忙しい」(W01-164)
女性４M「だから年末は高校生や大学生アルバイトの皆様に助っ人部隊として活躍していただいている」(W01-165)
女性４M「余所様に手伝って頂いているのにその娘が手伝わなくて良いはずはなくて」(W01-166)
SE ON「店内」(W01-167)
女性４「はい２８００円ですっ。どうもありがとうございました！！」(W01-168)
女性５「いらっしゃいませ！」(W01-169)
SE OFF「店内」(W01-170)
女性４M「でもね。去年は手伝わなかったクリスマス」(W01-171)
女性４M「私もマスメディアときっちりフォークダンス踊って二人っきりのクリスマスとやらを実施してたから」(W01-172)
ナレ「１０時になって営業時間が終わりアルバイト達も帰り支度を始めていた」(W01-173)
男性５「あの･･･」(W01-174)
女性４「はーい」(W01-175)
女性４M「この子はバイト部隊の最年少君ね」(W01-176)
女性４「どうしたの」(W01-177)
男性５「いえ･･･ケーキ･･･」(W01-178)
女性４「ケーキ？」(W01-179)
男性５「ひとつ買っていいですか？」(W01-180)
女性４「え？いいよいいよ。持って帰りなさい。ご家族と一緒に食べるの？それとも彼女かな？」(W01-181)
男性５「いえ･･･買わせてください」(W01-182) （困った感じで）
女性４「本当にいいんだよ。みんなすっごく頑張ってくれたし･･･」(W01-183)
男性５「買わせてください」(W01-184) （迫る感じで）
女性４「う、うん。分かった」(W01-185)
女性４M「彼の新しい彼女。確かこの子くらいの年だ」(W01-186)
女性４M「高校２年生だと言ってた可愛い子。そう、あの女の子にはなんの罪もない」(W01-187)
女性４M「しかし、あのあほ男は許せん！！」(W01-188) （怒った感じで）
女性４「気をつけてねー！良いクリスマスをねー！」(W01-189)
女性４M「アルバイト達のみなさんは帰って行きました」(W01-190)
女性４M「あの子達くらいの彼の彼女。私より３つ年下でそれをずいぶん気にしてた彼。」(W01-191)
女性４M「最後に会った時、やっぱり年上は駄目なんだとほざきやがった！」(W01-192)
女性４M「私だって気にならなかった訳じゃない。友達にも言われた。年下は何かと面倒だって」(W01-193)
女性４M「年下の彼女作られた日には太刀打ち出来ないわよって。」(W01-194)
女性４M「私だって出来ればせめて同じ年になりたかった」(W01-195)
女性４M「でもね、年で好きになったんじゃないもの。たまたま好きになった人が年下だっただけ」(W01-196)
ナレ「女性は店の中に戻ろうと振り返った」(W01-197)
女性４「わあ！」(W01-198) （かなりびっくりした感じで）
女性４「あーびっくりした。どうしたの、忘れ物？」(W01-199)
男性５「俺と･･･付き合ってくれませんか」(W01-200)
女性４「ど、どうして？だって貴方確か今年で１７でしょ！？私２４歳よ！！男の子ならもっと同じ年くらいの可愛い･･･」(W01-201)
男性５「年の事やっぱり気にしますか？」(W01-202)
女性４「気にって、貴方が･･･」(W01-203)
男性５「俺だって本当はせめて同じ年くらいに生まれたかったけど。でも･･･」(W01-204)
男性５「年で好きになった訳じゃないから」(W01-205)
ナレ「女性少し考えて」(W01-206)
女性４「そうだね。たまたま好きになった人が年上だっただけだもんね」(W01-207)
女性４M「私は嬉しくなって少し目から涙が出てきてしまいました」(W01-208)
ナレ「男性は困った顔をしながら手に持っていた包みを女性に手渡した」(W01-209)
男性５「今日クリスマスだから。･･･俺が知ってる中で一番うまいケーキを渡したくて･･･」(W01-210)
男性５「でも、俺が知ってるケーキの中で一番うまいのここだから･･･」(W01-211)
女性４「･･･有り難う」(W01-212) （照れながら）
男性５「あの、迷惑だったら俺･･･」(W01-213) （照れながら）
女性４「違うの。年の事気にするのは女の子だけじゃないんだね」(W01-214)
女性４「一緒にこのケーキ食べよ。紅茶も入れるから食べながら教えて。年以外の貴方の事」(W01-215)
BGM OFF「」(W01-216)
BGM ON「」(W01-217)
ナレ「わたしのすきなひと　シーン５　とつぜん」(W01-218)
BGM OFF「」(W01-219)
BGM ON「」(W01-220)
女性５M「最初は何とも思ってなかったの。確かに私はほれっぽいけどいつも好きになっちゃう人とはタイプが全然違うし」(W01-221)
女性５M「その時同じ会社に素敵だなって思う人が別にいたし、その人の事は何とも思ってなかった。」(W01-222)
女性５M「でも好きはいつも突然だ」(W01-223)
SE ON「社内」(W01-224)
女性５「これ！色校。すぐ印刷所に戻して！」(W01-225)
女性５「あ、紙屋さんにこの紙１３５㎏の注文して」(W01-226)
女性５M「私の仕事場はデザイン事務所」(W01-227)
女性５M「ＣＤのジャケットから雑誌・ダイレクトメールまで、ありとあらゆる印刷物のデザインを請けおっている会社で私は働いている」(W01-228)
女性５「あぁぁ！指定用のペン！ペンがないぃぃぃ！！」(W01-229)
女性５「担当しているＣＤとその宣伝用のポスターの色校正が同じ日に上がってしまって、ちょっとパニックになっている私」(W01-230)
ナレ「男性がスッとペンを差し出した」(W01-231)
女性５「あ、ありがとうございます」(W01-232)
女性５M「あの人が私の上司。デザインチームのチーフだけど。実はちょっと苦手」(W01-233)
女性５M「だってすごく無口で無表情で何考えているのか全然わからないんだもの。愛想なんて会社の１００メートルむこうの道路で忘れてきたみたいな人だし」(W01-234)
女性５M「はっきり言って顔も好みじゃない。私はもっとこう･･･」(W01-235)
女性６「製品見本上がってきましたー！」(W01-236)
女性５「ああ！やっと出来た苦労の結晶！こうやって完成品を見るために日々徹夜で努力しているようなものねー！」(W01-237)
女性５M「私は彼を見た」(W01-238)
女性５M「相変わらず無愛想ねー。もっと目があったら笑うとか部下を元気づけるとか出来ないのかしら」(W01-239)
女性５「でもいいわ。製品見本があがって今私は機嫌がいいのよ」(W01-240)
女性５M「私は完成したジャケットを眺めてみた」(W01-241)
女性５「･･･タイトルの綴りが違う！！！！」(W01-242)
女性５「どうしよう･･･ＣＤのタイトル･･･よりによってタイトルに･･･」(W01-243)
女性５「あんなにチェックしたのに。文字校正も版下も色校正も」(W01-244)
女性５「全部全部、自分でチェックしたのに･･･」(W01-245)
ナレ「女性は席を立った」(W01-246)
女性６「あの･･･どこへ･･･」(W01-247)
女性５「メーカーにあやまらなきゃ･･･」(W01-248)
女性６「でも、もう見本まで出ちゃって･･･」(W01-249)
女性５「そう、もう見本まで行っちゃったのよ。潔く謝るしかないわ」(W01-250)
男性６「まて。もう一度やり直すぞ」(W01-251)
女性５「･･･え･･･」(W01-252)
男性６「間違えたのは表１ジャケットだけか」(W01-253)
女性５「･･･え･･･」(W01-254)
男性６「間違えたのは一カ所だけかと聞いてるんだ」(W01-255)
女性５「え･･･まだ見てなくて」(W01-256)
男性６「一カ所だけだったらその一枚分だけ刷りなおしてもらうんだ。すぐ印刷所に連絡しろ」(W01-257)
女性５「でも、もう間にあわな･･･」(W01-258)
男性６「確かに。潔くあやまるのも責任のとりかただ」(W01-259)
男性６「しかし出来るだけの努力をするのもプロとしての責任だろう」(W01-260)
男性６「メーカーには俺が行ってくる。印刷所に電話しろ！」(W01-261)
SE OFF「社内」(W01-262)
女性５M「その時思った。あ、私今この人のこと好きになったんだなって」(W01-263)
女性５M「好きって、本当に突然認識するんだなって」(W01-264)
女性５「はい！！」(W01-265)
BGM OFF「」(W01-266)
BGM ON「」(W01-267)
ナレ「わたしのすきなひと　シーン６　いっしょに」(W01-268)
BGM OFF「」(W01-269)
BGM ON「」(W01-270)
女性７M「好きな人のために何かしたい。それは女の子の共通の望みだ。特に好きな人と何か共通点を持ちたいと思う女の子は多いと思う」(W01-271)
ナレ「ここはとある幼稚園」(W01-272)
ナレ「教室の中で一人の女の子が困った顔をして立っている」(W01-273)
BGM ON「教室」(W01-274)
男の子「どうしたの？」(W01-275)
女の子M「同じ教室の男の子がニコニコしながら話しかけてきた」(W01-276)
女の子「楽器、ないの」(W01-277)
男の子「え？さっき先生がみんなに渡してくれたのに…」(W01-278)
女の子「でも、ないの」(W01-279)
ナレ「男の子は楽器箱の中を覗き始めた」(W01-280)
男の子「…ないね」(W01-281)
ナレ「男の子は何か考えている」(W01-282)
男の子「よし、ちょっと待ってて」(W01-283)
ナレ「男の子は自分の席の方に走っていった。そして自分の机からハーモニカを取り出した」(W01-284)
男の子「はいこれ。ぼくのだけどよかったらどうぞ」(W01-285)
ナレ「男の子は女の子に自分のハーモニカをポンと手渡した」(W01-286)
ナレ「女の子はどういう事か分からずにいた」(W01-287)
ナレ「そして合奏の練習が始まった」(W01-288)
男の子「ほら、先生がよんでるよ。行こう」(W01-289)
ナレ「男の子は女の子の手をぎゅっとにぎった」(W01-290)
男の子「ぼくもハーモニカなんだよ。一緒に練習しよう」(W01-291)
BGM OFF「教室」(W01-292)
女性７M「思えばあれは一目惚れ。生まれて初めて優しくしてもらった男の子。気がついたら好きになっていた」(W01-293)
女性７M「その子はハーモニカがとても上手で…。幼稚園の合奏でもソロで吹いていた」(W01-294)
女性７M「わたしは何故だか良くわからないけどハーモニカが上手になりたくて…」(W01-295)
女性７M「それはそれは一生懸命練習した」(W01-296)
女性７M「それまで特にハーモニカが好きだった訳でも何でもなかったのに…。この世で一番好きな楽器はハーモニカになった」(W01-297)
女性７M「今考えてみれば…、わたしはあの男の子と共通点が欲しかったのだ」(W01-298)
女性７M「あの男の子といっしょに遊んだり楽しんだり話したり出来るきっかけが欲しかったのだ」(W01-299)
女性７M「あの男の子が本当に好きだからハーモニカの事まで好きになってしまっていたのだ」(W01-300)
SE ON「街の雑踏」(W01-301)
女性７M「良く好きな男の子にあわせて趣味や嗜好を変える女の子の事を自主性がないと言う人がいるけど、それは違う」(W01-302)
女性７M「女の子達は無理なんかしていないのだ。好きな人の好きなものをすきになってしまうのはとても素敵な事なのだ」(W01-303)
女性７「わあ！」(W01-304) （かなりびっくりした感じで）
女性７M「いきなり目の前にぬいぐるみが現れた！」(W01-305)
男性７「ごめんごめん。待たせちゃって。これとってたものだから」(W01-306)
男性７「はい」(W01-307)
女性７「これ…でも…ゲームセンターでしかとれない奴でしょ？確か貴方ゲームセンター苦手だったんじゃ」(W01-308)
男性７「でも君が好きだろ、このぬいぐるみ。ゲームセンターはまだ苦手だけどこのぬいぐるみは君に教えてもらってぼくも好きになったんだよ」(W01-309)
女性７「…ありがとう」(W01-310) （照れながら）
女性７M「好きな人といっしょに喜んだり楽しんだり話したり出来るのに。無理なんかしてる訳ないのだ」(W01-311)
男性７「行こう、映画が始まる」(W01-312)
女性７「ね」(W01-313)
男性７「なに」(W01-314)
女性７「ハーモニカ今でも好き？」(W01-315)
男性７「うん」(W01-316) （嬉しい感じで）
女性７「わたしも好きよ」(W01-317) （嬉しい感じで）
SE OFF「街の雑踏」(W01-318)
BGM OFF「」(W01-319)
BGM ON「」(W01-320)
ナレ「わたしのすきなひと　シーン７　きれい」(W01-321)
BGM OFF「」(W01-322)
BGM ON「」(W01-323)
女性８M「きれいになりたい。女の子は誰だってそう思っている。特に礼する女の子は誰よりもその気持ちが強いはずだ」(W01-324)
女性８M「だからわたしも」(W01-325)
SE ON「雨」(W01-326)
女性８「どうして」(W01-327)
女性８「雨なんか降るのよー！！」(W01-328)
SE OFF「雨」(W01-329)
女性８「昨日ちゃんと決めてたのよ！」(W01-330)
女性８「服！バッグ！靴！アクセサリーまで！寝る前にカーラーだって巻いたわ！」(W01-331)
女性８「全部で２時間かけて選んで完璧だったのに！」(W01-332)
女性８「私の髪はストレートだけどあの服はくるくるふわふわのほうが似合うから、一生懸命１時間かかって巻いたわ！」(W01-333)
女性８「なのに！」(W01-334)
女性８「どうして！？どうしてこんな日に雨なの！？」(W01-335)
女性８「決めてたスカートは裾が長い上に白だから泥なんか跳ねたら泣くしかないし」(W01-336)
女性８「髪だって湿気で、ほら。もうカールがとれかかってる！！」(W01-337)
女性８M「ああ、まさかこんな事になるなんて！神様あなたはいじわるです！！」(W01-338)
女性８M「今日はこの世で一番きれいになりたい日なのに！」(W01-339)
女性８M「今日はだいすきなあの人と会える日なのに」(W01-340)
女性８M「無理なのは分かってるけどせめてこれまでの私の中で一番綺麗でいたいのに！」(W01-341)
SE ON「ぽっぽっ」(W01-342) （鳩時計の音）
女性８「わぁあああ！も・も・も・もう２時！？」(W01-343)
女性８「待ち合わせは３時なのよ！ここから待ち合わせ場所まで電車で３０分！あ・あと３０分で服選んでお化粧して駅まで行かなきゃならないのおおお！？」(W01-344)
女性８「も、もうこの服にする！」(W01-345)
女性８「で、バッグはこれ！そして靴は…！」(W01-346)
女性８M「はっ。これじゃ靴はあれしか合わないわ！あの靴は雨の日は履けないのよ！」(W01-347)
女性８「じゃこれよー。このワンピース。それにこのバッグ！！」(W01-348)
女性８「これ、前に会ったときに着た」(W01-349)
女性８「こ、これよ！これとこれとこれ！」(W01-350)
女性８M「えぇーい、まけないわよー」(W01-351)
女性８「…ぜ、全然似合わない」(W01-352)
女性８「わぁーん！もういやだー！」(W01-353) （泣きながら）
女性８「私なんか何着ても似合わないんだわ！何着ても一緒なんだわ！」(W01-354) （泣きながら）
女性８「きっと嫌われるわ！あきれられるわ！私なんか私なんかゴジラのきぐるみでも着て笑いでもとるしかないんだわ！」(W01-355) （泣きながら）
女性８「ち、遅刻だー！！！！」(W01-356) （泣きながら）
女性８「も、もういい！これにする！！！！」(W01-357) （泣きながら）
SE ON「雨」(W01-358)
SE ON「街の雑踏」(W01-359)
女性８M「神様…、どうして今日くらいは味方してくれなかったんですか」(W01-360)
女性８M「もし晴れてたらわたしいつもより少しはきれいになれたかもしれないのに」(W01-361)
女性８M「少しはあの人にきれいだと思ってもらえたかもしれないのに」(W01-362)
女性８M「…きっと今日のわたしは、この世で一番不細工だわ」(W01-363)
女性８「ごめんなさい、遅くなって…」(W01-364)
ナレ「男性は女性の頭をこつんとたたいた」(W01-365)
男性８「こら、３０分も遅刻だぞ。何かあったのか」(W01-366)
ナレ「女性はふるふると首をふった」(W01-367)
男性８「心配したんだぞ。おまえいつも時間守るのに…。雨も降ってたし」(W01-368)
女性８「…ごめんなさい」(W01-369)
男性８「ま、今日は特別きれいだから許してやろう」(W01-370)
男性８「よく似合ってるぞ、その服」(W01-371)
男性８「行くぞ、腹へってるだろ」(W01-372)
女性８M「訂正。神様…。雨を降らせてくれてありがとうございます。
SE OFF「雨」(W01-373)
SE OFF「街の雑踏」(W01-374)
BGM OFF「」(W01-375)
BGM ON「」(W01-376)
ナレ「わたしのすきなひと　シーン８　ふあん」(W01-377)
BGM OFF「」(W01-378)
BGM ON「」(W01-379)
女性９M「不安になるのは誰かを好きになったせいだ」(W01-380)
女性９M「世の中に自分しかいなくて何の気兼ねもいらないのなら絶対に不安な気持ちになったりはしない」(W01-381)
女性９M「好き。大好き。でもだからこそその思いと同じ分だけ不安になるの」(W01-382)
ナレ「女性は猫の姿で布団のなかでごそごそしている」(W01-383)
女性９「あーしあわせ。あなかはいっぱいだし、毛布はふわふわだし、あったかいし。おまけにここはあの人の家だし」(W01-384) （猫声で）
女性９「ずっと、このままいられればいいのに。ずっとずっとこのまましあわせならいいのに」(W01-385) （猫声で）
ナレ「いきなり女性に男性の手が伸びて捕まえられる」(W01-386)
女性９「何なの！？どうしたの！？何があったの！？」(W01-387) （猫声で）
ナレ「男性はずんずんと玄関に向かって歩いていく」(W01-388)
女性９「私はずっとこの部屋にいたいの！ここにいたいの！どうしていぢわるするの！？」(W01-389) （猫声で）
SE ON「ドアの開く音」(W01-390)
女性９「やだーー！寒いーー！お外は寒いからいやーー！」(W01-391) （猫声で）
ナレ「女性はポイと外に投げ出された」(W01-392)
女性９「どうして！？お外は寒いよ！雪は冷たいよ！どうしてお部屋においといてくれないの！？」(W01-393) （猫声で）
男性９「もういらないからだ」(W01-394)
SE ON「ドアの閉まる音」(W01-395)
女性９「開けてーー！いぢわるしちゃやだ！！捨てちゃやだ！」(W01-396) （猫声で）
女性９「開けてーー！お外は寒いよーー！悲しいよーー！寂しいよーー！」(W01-397) （猫声で）
ナレ「ハッと女性が目覚めれる」(W01-398)
女性９「ふ…不吉な夢を見てしまった…」(W01-399)
女性９M「最近良く見る夢…」(W01-400)
女性９M「ストーリーは違うんだけど最後はいつも同じ夢。わたしがあの人にもういらないって言われる夢」(W01-401)
女性９M「不安なの」(W01-402)
女性９M「私はあの人の事が好きだけどあの人もそうだとは限らない。昨日は好きでも今日は嫌いかもしれない」(W01-403)
女性９M「好き、だから不安なの」(W01-404)
女性９「…不吉な夢を見た後だからなんとなく開けづらいわね」(W01-405)
ナレ「女性、合い鍵でドアを開けようとするが開かない」(W01-406)
女性９M「ど、どうしてーー！？あの人に貰った合い鍵なのに、あ、開かない！」(W01-407)
女性９M「こ、これは家に入るなってこと！？」(W01-408)
女性９M「ひょ、ひょっとして捨てられたのー！？あ、あれは正夢ー！？」(W01-409)
SE ON「ドアの開く音」(W01-410)
男性９「何やってんだ？」(W01-411)
女性９「わああ！」(W01-412) （かなり驚いた感じ）
男性９「早く中に入れ。雪だるまになるぞ」(W01-413)
女性９「あ、あの…鍵が…開かなくて…」(W01-414)
ナレ「男性、ふぅっとため息をつきドアを指さす」(W01-415)
男性９「先週もうひとつ鍵をつけたと言っただろう」(W01-416)
女性９「あ、そういえばそーでした」(W01-417) （照れながら）
女性９「…良かった…正夢じゃなかったんだ」(W01-418)
男性９「何か言ったか？」(W01-419)
女性９「何でもない」(W01-420) （うれしそうに）
女性９M「好きな分だけ不安になる。貴方が好きな日数だけ不安な日も続くのね」(W01-421)
女性９M「でも、その不安ごと貴方が好きだから」(W01-422)
BGM OFF「」(W01-423)
BGM ON「」(W01-424)
ナレ「わたしのすきなひと　シーン９　ゆうき」(W01-425)
BGM OFF「」(W01-426)
BGM ON 「」(W01-427)
女性１０M「２月１４日はバレンタインデー。昔から思ってた。」(W01-428)
女性１０M「バレンタインデーってどうしてできたのかしら。どうしてバレンタインデーには告白しようってきになるのかしら」(W01-429)
ナレ「女性はお店のバレンタインデー用に飾られたディスプレイを見てハアとため息をつく」(W01-430)
女性１０「ああ、このいかにもバレンタインないずされたディスプレイ…」(W01-431)
女性１０「いかにもこれ買って告白しましょうねっ、という雰囲気っ」(W01-432)
女性１０「買うのはいいわよ、買うのは」(W01-433)
女性１０「でも、買って告白してふられちゃったら一体どうすればいいのよ」(W01-434)
女性１０M「好きになっちゃったあの人。こっちはただの高校生であっちは塾の先生で」(W01-435)
女性１０M「好きになったきっかけ、今でも覚えてる」(W01-436)
女性１０M「あれは雨が降った次の日」(W01-437)
女性１０M「私はぬかるんだ道に足をとられ転んでしまった」(W01-438)
女性１０「はにゃああああああ！お手製のセーターがああああ」(W01-439)
ナレ「女性はぺたんとへたりこんだままばたばたととりみだしていた」(W01-440)
ナレ「その時、男性が女性をぐいと抱え込んだ」(W01-441)
女性１０「はにゃ！」(W01-442)
ナレ「男性は何も言わず羽織っていたコートを女性に着せた」(W01-443)
女性１０「うう、少女まんが大好きな私が惚れるにふさわしいシチュエーションだったわよ」(W01-444)
女性１０M「あれから何度か映画に誘ったけど、いつもそれは私から。あの人から電話ひとつもらった事がない」(W01-445)
女性１０「わかってるわよ。一人よがりだって。どうせ私なんてただの塾の女生徒だって」(W01-446)
女性１０M「今日はバレンタインデー。女の子から男の子に告白していい日。あの人に買ったチョコとセーター。」(W01-447)
女性１０M「でも不安なの。告白したって駄目な気がするの」(W01-448)
女性１０M「でも、バレンタインでもなければ告白なんて考えなかったかも知れない」(W01-449)
女性１０M「誰が決めたのか分からないけど、でも今日が特別な日だからこそ、私は告白する気になれたんだと思う」(W01-450)
女性１０「すきです！」(W01-451)
ナレ「女性はチョコとセーターの入った袋をずいっと男性に突きつけた」(W01-452)
女性１０「えっと。きっと迷惑だと思うけど。とにかく好きなんです。えっと。えっと。えっと。」(W01-453)
ナレ「男性はくすっと笑った」(W01-454)
男性１０「有り難う」(W01-455) （うれしそうに）
女性１０「ええええ！？ほ、ほんとうに、ほんとうに！？」(W01-456)
ナレ「女性、さささささーと後ずさった」(W01-457)
男性１０「ほんとってなにが」(W01-458)
女性１０「えっと」(W01-459) （困った感じで）
女性１０「め、迷惑とか、面倒とか。えっと、えっと」(W01-460)
ナレ「男性、女性の手をぐいっと引っ張る」(W01-461)
男性１０「迷惑だったりしたらバレンタインに呼びだされてくる訳ないだろ」(W01-462)
女性１０「そ、そか」(W01-463)
女性１０M「特別な日だからこそ、わく勇気」(W01-464)
女性１０M「バレンタインデーってそんな勇気の為の特別な日だったのね」(W01-465)
女性１０M「女の子が勇気をもって告白できる日、男の子がそんな告白に勇気をもって答えられる日。そんな特別な日」(W01-466)
BGM OFF「」(W01-467)
BGM ON「」(W01-468)
ナレ「わたしのすきなひと　シーン１０　ふつう」(W01-469)
BGM OFF「」(W01-470)
BGM ON「」(W01-471)
女性１１M「結婚って難しい。世の色んなご夫婦はどうやって恋愛から結婚への扉を開けたのかしら」(W01-472)
女性１１M「どんな衝撃的な事件を経て結婚しようって結論に達したのかしら」(W01-473)
ナレ「女性がキッチンで食事の準備をしている」(W01-474)
女性１１M「あの人にご飯つくってあげたの今日で何度目かしら」(W01-475)
女性１１M「初めて会ったのは会社のお花見。部署が違うあの人と口を聞くのはあれが最初で」(W01-476)
女性１１M「後で花見が大好きで嬉しくて嬉しくて仕方なかったんだって聞いたけど」(W01-477)
女性１１M「やっぱり第一印象は変な人だったわ」(W01-478)
女性１１M「私の実家はレストランでその影響か小さい頃から料理をするのが大好きだった」(W01-479)
女性１１M「だからあのお花見の日、お弁当を作っていったんだ」(W01-480)
ナレ「男性が女性のお弁当をぱくぱく食べている」(W01-481)
男性１１「本当に料理上手だね」(W01-482)
女性１１M「それから何となくつきあいはじめてもう２年」(W01-483)
女性１１M「この前の私の誕生日に結婚しようって言われたけど。でもあんまりさりげなくつきあいはじめたから」(W01-484)
女性１１M「どうやって恋愛から結婚へジャンプすればいいのか、分からないの」(W01-485)
SE ON「ピンポーン」(W01-486)
SE ON「パタパタ」(W01-487) （スリッパの音）
女性１１「はーい」(W01-488)
男性１１「いいにおいだなー！」(W01-489)
女性１１「今日はカレーだよ」(W01-490)
ナレ「男性はわーいと喜んでいる」(W01-491)
女性１１M「いい人なの。大好き。でも、わからないの。この気持ちが結婚したいなのか」(W01-492)
男性１１「サラダもらうね」(W01-493)
男性１１「カレーおかわり！ってどうしたのニコニコして」(W01-494)
女性１１「本当にいい食べっぷりね」(W01-495)
女性１１「それだけ美味しそうに食べてくれるなら、ずっとご飯つくってあげたいわ」(W01-496)
ナレ「その時女性は気がついた」(W01-497)
男性１１「ど、どした？具合でも悪いのか？」(W01-498)
女性１１「ううん、ちがう。ちがうの」(W01-499)
女性１１M「そか、簡単だよね。結婚するのに特別ななにかなんかいらないんだよね」(W01-500)
女性１１「ずっと一緒にいたい。それだけで十分なんだよね」(W01-501)
女性１１M「ずっとご飯作ってあげたい。そのふつうの気持ちを大切にできれば、私達はきっと素敵な夫婦になれるよね」(W01-502)
女性１１「結婚しましょ」(W01-503)
BGM OFF「」(W01-504)
BGM ON「」(W01-505)
ナレ「わたしのすきなひと　シーン１１　はなれる」(W01-506)
BGM OFF「」(W01-507)
BGM ON「」(W01-508)
女性１２M「距離と心は比例すると言ってたのは誰だったかしら」(W01-509)
女性１２M「距離が離れれば離れる程心も離れてしまう。」(W01-510)
女性１２M「そんなの嘘よ。と言い切れない自分が悲しい」(W01-511)
女性１２M「最初は近かったのよ」(W01-512)
女性１２M「私の家から彼の家は自転車でこいで３分位で」(W01-513)
女性１２M「電話代がもったいないねって笑ってたくらいご近所さんだった」(W01-514)
女性１２M「でも。今は完全な遠距離恋愛」(W01-515)
女性１２M「好きで遠距離恋愛してるんじゃないわ。ただ、彼はお父さんの都合で転校しちゃって。私達はまだ高校生で」(W01-516)
女性１２M「自分達ではどうしようもなかったんだもん」(W01-517) （泣きながら）
女性１２M「彼と私との距離はあまりに遠くて長電話さえ電話代がこわくて出来ない」(W01-518)
女性１２M「彼と最後に会ったのはもう３ヶ月前」(W01-519)
女性１２M「３ヶ月前の彼はいつもと全然変わらなかったけど。」(W01-520)
女性１２M「でも。今日の彼がどうかは誰にも分からない」(W01-521)
女性１２「うう、引っ越し先は美人が多いと有名なとこだしなー。３ヶ月もあれば新しい恋なんてもう芽生え放題だろうしなー」(W01-522)
女性１２「がく」(W01-523) （たましいが抜けていく感じ）
女性１２M「３ヶ月もあれば男の子は変わる。もっと素敵になってるかもしれない。でも、私は全然変わらない。またねって駅で見送った時のまま」(W01-524)
女性１２M「あっちで素敵な女の子でも見付けられた日には全く太刀打ち出来ないわ」(W01-525)
女性１２「おし！行ってきます」(W01-526)
ナレ「女性、家を出て行く」(W01-527)
SE ON「街の雑踏」(W01-528)
女性１２M「やっぱり心って距離に負けちゃうのかな。どんなに頑張っても離れていると分かりあえないものなのかな」(W01-529)
ナレ「女性、前方で手を握って歩いている男女を見て思う」(W01-530)
女性１２M「こんなに離れてたら手をつないで歩くのも難しいものな…」(W01-531)
SE OFF「街の雑踏」(W01-532)
ナレ「女性、駅で男性を待っている」(W01-533)
SE ON「駅の構内」(W01-534)
女性１２M「３ヶ月前の約束なんか忘れて、今頃可愛い女の子とああやって腕組んで歩いてたりして…」(W01-535)
女性１２M「なんか暗い気分になちゃった…。待ち合わせ本当に来るのかな…。約束の時間から５分たってる…。もう私の事なんか忘れてたりして…」(W01-536)
女性１２「あ、落ち込んできた」(W01-537)
ナレ「男性がすごい勢いで女性の方に駆け込んでくる。そしてズザザザーと女性の前で急ブレーキをかけて止まる」(W01-538)
男性１２「ぜーぜーぜー」(W01-539) （なかり疲れた感じで）
女性１２「ど、どうしたの。そんなに走って」(W01-540) （ちょっとびっくりした感じで）
男性１２「電車が、事故で、遅れて、ま、待たせちゃ、悪いと思って、必死で走ってきて…」(W01-541) （かなり疲れた感じで）
男性１２「それで全速力で…」(W01-542) （かなり疲れた感じで）
女性１２「ね。私に会いたかった？」(W01-543)
男性１２「じゃなきゃバイトで電車賃貯めてこんなに急いで来ないぞ」(W01-544)
女性１２「そうだよね」(W01-545) （嬉しい感じで）
女性１２M「そっか。駄目になるのは遠距離だからじゃない。会いたい気持ちがあれば恋はずっと続くんだ」(W01-546)
女性１２M「距離が離れるから心も離れるんじゃない。心も離れるんじゃない」(W01-547)
女性１２M「心が離れるから会わなくなって距離も離れちゃうんだ」(W01-548)
女性１２M「会いたいと思ってさえいれば、心は近くになるんだ」(W01-549)
男性１２「なんだ、にやにやして」(W01-550)
女性１２「ううん。あのね、私も会いたかったよ」(W01-551)
SE OFF「駅の構内」(W01-552)
BGM OFF「」(W01-553)
BGM ON「」(W01-554)
ナレ「わたしのすきなひと　シーン１２　けっこん」(W01-555)
BGM OFF「」(W01-556)
BGM ON「」(W01-557)
女性１３M「私は結婚する。でもなんだかとっても不安だ」(W01-558)
ナレ「結婚式場で周りがバタバタしている中、女性は不安気持ちで式の本番を待っていた」(W01-559)
女性１４「支度済んだ！？まー馬にも衣装ねー。かわいいわぁ」(W01-560)
女性１３「馬子でしょ、まご」(W01-561)
女性１４「いいなぁ。姉さんも着たいなぁ」(W01-562)
女性１５「お腹すいてない！？ほら、サンドイッチ！」(W01-563)
女性１５「食べといた方がいいわよ！花嫁なんてごちそうを前にしてその料理と仲良くすることを決して許されない過酷な役なんだから」(W01-564)
女性１５「あら、姉さん。食べてたじゃない。お色直しで着物からドレスに着替えた途端あむあむと」(W01-565)
女性１４「おほほほ。朝から緊張して何にも食べられなかったからちょっと理性が飛んでたのよ」(W01-566)
女性１５「まあ」(W01-567)
女性１３「ふう」(W01-568) （女性達の会話にあきれている感じ）
女性１４「どうしたの？」(W01-569)
女性１５「お腹でも痛いの？」(W01-570)
女性１３「なんでもないの。ちょっと昨日眠れなかっただけ」(W01-571)
女性１４「三姉妹一神経の太い貴方が？」(W01-572)
女性１５「三姉妹一なーんにも気にしない貴方が？」(W01-573)
女性１３「わ、わわわ私だって結婚式当日ぐらい、色々精神不安定になるわよ！！」(W01-574)
男性１３「新婦のご親族様ー！」(W01-575)
女性１４「はーーい」(W01-576) （同時に）
女性１５「はーーい」(W01-577) （同時に）
女性１４「ちょっと行ってくるけどちゃんと食べるのよ」(W01-578)
女性１５「お姉さんみたく結婚式中に食欲魔人になりたくなかったらね！」(W01-579)
女性１３M「結婚してるお姉さん達。不安にならなかった？」(W01-580)
女性１３M「なんだか、自分が昨日までと全然違う人になっちゃいそうで」(W01-581)
女性１３M「血のつながらない違う人と結婚してこれからずっと一緒にいるなんて本当に誓えるの？」(W01-582)
女性１３M「あの人の事は好き。本当に好き。結婚したいと思ったけど。でも」(W01-583)
女性１３M「結婚したら私、変わっちゃうかも知れない」(W01-584)
女性１３M「わ、私ひょっとしてすごく早まった事したのかしら」(W01-585) （ドキドキしている感じ）
女性１３M「結婚したら今まで通りに行かないかも知れない。あの人は結婚前の私が好きだったのかも知れない」(W01-586)
女性１３M「喧嘩なんかして、もし別れる事になってもただ付き合っている二人が別れるのとは訳が違うかも知れない」(W01-587)
女性１３「わああああああ！」(W01-588)
女性１３「私っ！私っ！！」(W01-589)
男性１４「わーー綺麗な花嫁さんだね」(W01-590)
女性１３「あ、あのね！あのね！私ね！結婚したら変わっちゃうかも知れない！」(W01-591)
女性１３「結婚前みたいな子じゃなくなっちゃうかも知れない！」(W01-592)
男性１４「え？」(W01-593)
男性１４「結婚前には結婚前にしか出来ない事にをやって、結婚後には結婚後にしか出来ない事をすればいいんだよ」(W01-594)
男性１４「とりあえず、結婚したらすぐ夫婦でしかできない面白い事」(W01-595)
男性１４「探そうね」(W01-596)
女性１３「うん！」(W01-597)
BGM OFF「」(W01-598)

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